アドヴェントカレンダー15日目

ベルギーの小学校では音楽の授業がありません。

現在48歳の夫が子供の頃は、音楽があったということですが、カラオケで歌うベルギー人ビジネスマンが、最初の音からして伴奏と合ってない!?という話を聞くほど、

耳で聴いた音を口で出す

という音楽の基本を、学校で小さいときにやっていない。


そうすると、ちょっとハミングしたり…という日常の音楽さえ、

「言いたいのと違う音楽」になってしまい、その人も一生「音痴」のレッテルを貼られてしまいます。

しかし、音楽アカデミーという場所が別にあって、そこに通わせたいという親の協力があれば、6歳から12歳までは無料、12歳から18歳までもほとんど手数料ぐらい、成人は本当に格安に、毎週のレッスンを受けられます。

政府の予算を、そこにまとめてしまったことで、小学校は音楽教師を置けなくなったということですが、子供が習いたくても送り迎えをできない親はアカデミーに子供を入れられません。ベルギーでは誘拐事件が多いので、小学生の単独行動は事実上禁止になっているからです。

さらに、本当に音楽を熱心に勉強したい子供にはアカデミーは中途半端な部分があり(レッスンは生徒ふたり合同で50分)、私の娘もソルフェージュはアカデミーで勉強したけれど、ヴァイオリンは個人レッスンで1時間してくれる先生のレッスンを選択していました。学校の行き帰りの送り迎えプラス、アカデミー週2回(ソルフェージュは週2回あるので)プラスヴァイオリン週1回、と送り迎えが6年間毎週大変でした。


というわけで、


「送り迎えができるかどうか」

「親が音楽をどうとらえているか」


でその子の音楽にかかわる人生の明暗が決まるわけです。



小学校で音楽があれば、親の事情とは関係なくある程度の基本を学べるはずなので、


「歌うのは好きだけど、聴こえる音はぜんぜん合ってない」という人が減るでしょう。


私が指導している教会員の合唱でも、アカデミーに行った事がなく、

聴いた音を出せない人がひとりだけいて、

合唱全体がタイヘンなことになってしまう事態が起きて。


2年かかって、「ん?あたし今みんなと違う音出してる?」とわかるようにまでやっとなって、

「そうしたら注意報!一旦、声を出すのを辞める!」

(←いまここ)

あと何年かかったら、違ってしまった音を正しい音に変えて歌えるか?!

私にもこれは未知の世界なのですが…


違う音というのが、また、全く全く違う調で、全く違う音程で、「高くなる、低くなるだけは合ってる」ということのようなので、


1。西洋音階では7個音がある!

2。1オクターブは12個の半音に分けてある!


この、基本を、せめて、小学校でやって欲しい!


と思うのでした。


日本でも、みなさん案外気づいていないのですが、


移動ド


で歌うというシステムなどを通して

1。西洋音階では7個音がある!

ということを教えているのです。


これを年齢層で歌いやすい調に転調していけば、

誰でも歌は歌える

という仮定に挑戦している。

と、いうのも、「歌がすきじゃない」「自分は歌いたくない」という子供もいることだし、

別に歌いたくない人に「あなたも歌えるんですよ!」と押し付けたらそれはもう音楽の神髄からは離れてしまうので…


目的は

全員が音痴じゃなくなるようにする

ということではない。



1オクターブに、


ドレミファソラシド

の7つの音が、全音、全音、半音、全音、全音、半音のスペースで並べてある、

ということが認知できるか(というかそれが当然のこととして聴こえるか)どうか、

それがわからない、というのは、

歌を身近に歌っている人がいなかったから

なわけですが、

おうちで鼻歌すら歌わないお父さんお母さんが、実は最近多いのです。

小学校で歌う(音楽の授業がない)、教会で歌う(日曜日に教会に行かない)、というその両方の習慣がなくなってしまってちょうど今、1世代経ったという時代に直面しているようです。

あるいは、私のところに来た小さいピアノの生徒は、歌が好きで、いつもママと歌ってるの、と言いながら、

その子はト長調で、ママはニ長調で、同時に「フレールジャック♫」を歌ってくれたとき、

「この人たちは音楽を自分の声だけを聴きながらやっているのだ…」

とわかり、一緒に歌ってハモれる、という音楽の素晴らしさ(というか基本…)は、

音楽の与えてくれる社会性

であり、

社会のなかでの共通言語としての音楽

を、人は手に出来たら更に人生は豊かになるのではないか…

と思うのでした。

と、いうわけで、ベルギーの一般音楽教育を憂う気持ちに賛同して下さる方で、

仏語がわかる方…

(国籍は問わないようです)

署名運動が地味に始まっているようなのでここにリンクを貼っておきます。


Enseigner la pratique musicale à l’école fondamentale


始まって5日間で443人、少ない気もしますが続いて行けば1年間である程度の「声」にはなるのかな。


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カラオケ…
行った事がない私。
歌をうたうのは苦手でした。
声が小さすぎるため…
でも大人になって、それは耳がとても良かったから小さい声でしゃべり、うたったのかも、という自説にたどりつき。今では自分の声とも和解できました
(でもそれではあのオルガンの大音響は一体…??)
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